ホオジロ
歳時記 2020.02.28ホオジロという鳥です。里山を代表する鳥で、大きさはスズメよりちょっと大きいでしょうか。
この鳥を詠んだ短歌があります。
「高槻(たかつき)の木末(こずえ)にありて頬白(ホオジロ)のさへつる(さえずる)春となりにけるかも」(島木赤彦)
高槻: ケヤキの大木 木末: 木の頂上
高い槻の木の梢にとまってホオジロが朗らかにさえずる春になった、という意味でこの時期にピッタリの素晴らしい短歌と思います。
ところが、この短歌が発表されると疑問が投げかけられました。ホオジロは地上や背の低い木で活動していて高い梢には行かない筈で、これは気分で詠んだ歌ではないか、という指摘なのです。
それに対して、某野鳥研究家はホオジロのオスはメスへの求愛や縄張り宣言で、春先のみ見通しの良い高い場所でさえずることが有りうる、
という見解を示しています。
どちらが正解か、私も今迄ホオジロが高い所にいるのは見たことがないので、今春の研究テーマにしたいと考えています。
(K.B)