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曲線合成箱桁の床版応力およびスタッド反力について

FEA Tips 2022.03.15

1.はじめに

 H29の道路橋示方書Ⅱ編では,コンクリート系床版を有する鋼桁の場合,付着のみによらずスラブ止めなど何らかの方法で結合されている場合,合成桁あるいは非合成桁の設計に関わらず床版コンクリートと鋼桁の合成効果を適切に考慮することが規定されております。
 また,R2の鋼道路橋設計便覧では,曲線桁の適用限界は中心角25度でそれを越えると設計が困難となることが記載されています。
 一方,曲線合成桁の適用限界としては「曲線桁設計の手引き/阪神高速道路公団S63.10」が実務設計で用いられることがありますが,これはL-20活荷重による単純1箱桁を対象とした資料となります。

 そこで,本レポートでは,現行のB活荷重で鋼2径間連続合成桁を対象とし,中心角25度を超えるケースを含めた4種類の中心角を有する曲線橋モデルに対し,FEM解析を実施し,発生する床版応力およびずれ止めスタッド反力について考察しました。

2.解析内容

3.おわりに

 RC床版を有する2径間連続の単一箱桁モデルに対し,直線,R=200m,R=100m,ならびにR=50mの4ケースの解析を実施し,得られた知見を以下に示します。

 1)床版応力において,直線橋と曲線橋の間に,橋軸方向ならびに橋軸直角方向の直応力に有意差は無い。

 2)床版に生じる水平せん断応力は,曲線半径が小さくなるほど大きくなる。上縁側は1方向のせん断応力が広範囲に大きくなり,下縁側は外側ウェブ直上でせん断応力が局所的に卓越する。

 3)スタッド反力は,R=100m(中心角23度)では制限値を超過しないが,R=50m(中心角45度)では,中間支点で制限値を超過する。

 

(縞)

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