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Vol.2 ハイブリットメッシュ

GTS Tips 2014.06.03

 先月から64bit版OSに完全対応してリリースされた「GTSNX」の新機能について紹介しています。
 前回は【PDF 3D View 報告書生成機能】を紹介しました。
 今回は「GTSNX」に新しく搭載された【ハイブリットメッシュ】について紹介します。

 従来3次元モデルのオートメッシュはすべて4面体要素で作成されていました。
 今回開発されたハイブリットメッシュは6面体を基本として、6面体では作成できない箇所は自動的に4面体を用いてモデルを作成します。 1

ハイブリットメッシュの要素構成と作成例

・ハイブリットメッシュの利点
 4面体のオートメッシュで作成すると要素を構成する面はすべて3角形となります。
 下図のように板要素を用いてシールドトンネルのセグメントをモデル化した場合、断面力のコンターは要素ごとにバラバラに出力されてしまいます。

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 これは板要素の出力が要素座標系で行われるためで、3角形の面では要素座標系を統一することが出来ません。
 ハイブリットメッシュは6面体を基本として要素を作成するので要素を構成する面は4角形になります。
 同様に板要素を用いてシールドトンネルのセグメントをモデル化した場合、要素座標系を揃えることが可能なため断面力をきれいに出力できます。

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 今までのオートメッシュ(4面体)では板要素を用いて構造部材を評価することが困難でしたが、ハイブリットメッシュによって可能になりました。

 同じモデルをオートメッシュとハイブリットメッシュで作成しました。
 このような形状のモデルは押出しでは作成できないため、以前は4面体のオートメッシュでしかモデルを作成できませんでした。ハイブリットメッシュなら複雑なモデル形状でも6面体メインで作成することができます。 4

モデル全体(左側:オートメッシュ,右側:ハイブリットメッシュ)

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モデル拡大(左側:オートメッシュ,右側:ハイブリットメッシュ)

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モデル中央切断面(左側:オートメッシュ,右側:ハイブリットメッシュ)

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トンネル形状(左側:オートメッシュ,右側:ハイブリットメッシュ)

 ご興味お持ちの方はお気軽に「GTSNX」についてお問い合わせください。

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