Vol.8 軸対称モデルの解析
GTS Tips 2016.09.28軸対称とは,図-1に示すような解析モデルが対称軸を中心に回転方向に同一モデル・同一荷重の場合に,3次元解析と同様の結果が得られる解析方法です。
実際に地盤を掘削する軸対称モデルで解析を行いました。
掘削後のメッシュ図および寸法を図-2に示します。
・解析>プロジェクトの基本設定
・メッシュ>プロパティ>2D…>軸対称
図-4に軸対称の変位コンター図を示します。
軸対称の結果と比較するため,図-5に示すような杭部を掘削する3次元モデルを作成しました。図-6に3次元モデルの変位コンター図を示します。
ここで、比較のため、2次元平面ひずみモデルの解析も行ってみました。その結果、2次元平面ひずみモデルにおける最大水平変位量は476mmと軸対称および3次元モデルの約5.6倍と非常に大きな値となりました。
これは、2次元平面ひずみでは、円筒形の掘削を、トレンチ掘削のように奥行き方向全体に掘削するようなモデルとして表現するためです。
なお,3次元モデルでは掘削部を12角形でモデル化を行っているため,軸対称とは2~3㎜程度の差が生じていますが,掘削部のメッシュをより細かく分割して円筒形に近づけていけば,軸対称の結果と一致するものと考えられます。
各モデルの変形図を図-7に示します。