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平凡な植物に異常な遺伝子が!

歳時記 2022.08.31

オシロイバナです。以前も取り上げましたが、10月まであちこちで見られる平凡な植物ですが、花が異常なのです。「一つ木におしろいの花の黄と赤と」という句があります。作者はあの正岡子規ですが、まさにこの通り。完全なハイブリッドを形成しています。バラなどでも時々同じ茎に違う色の花というのはあるようですが原因は突然変異です。しかしオシロイバナはこれが普通に見られます

 

もっと奇怪なのが、下のような花の二分割状態。中学で習ったメンデルの法則では、「優勢」の形質が表れる筈。それが見事なツートンカラーです。これは「動く遺伝子」トランスポゾンと呼ばれるものの作用だそうです。これを発見した人は、アメリカ人でバーバラ・マクリントックという女性研究者ですが、この業績により1983年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。但し、研究が評価されるまで時間がかかり、受賞したのは81歳の時でした。

(K.B)

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