オリンピックが終了。世界一速い男は常連のジャマイカやアメリカ勢を抑えてイタリア選手でした。
 では昆虫界の金メダリストは誰か？我国にいる昆虫ではこのギンヤンマと言われていて、最高速度は時速70㎞、瞬間的には100㎞とされています。

 動物界最速のチーターに匹敵する速さです。但しこれが本当の数値か、私は疑問を持っています。某書物に時速70㎞と記載があり、これが広く引用されたようですが、大学研究室の風洞実験の結果では最高でも時速25㎞程度という報告があります。

 しかし、25㎞でも昆虫では圧倒的に速く、また静止しないので撮影は至難の業でした。ライバル(?)のオニヤンマは、結構木や草に止まるので何度も撮影できたのですが、ギンヤンマは昆虫の撮影を始めてから20年間、全く撮影できませんでした。

 唯一のシャッターチャンスは、時々空中で10秒程ホバリングする瞬間です。また同じところを周回する習性があり、ホバリングも大体同じ位置で行うようです。その場所で待って4,50回シャッターを切りました。奇跡的に1枚だけうまく撮れたのがこれ。静止しているような感じです。

他は皆ピンボケですが、正面からの物を。ホバリング中の翅の角度がわかります。