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IT省力化の波

コラム 2019.01.31

 テレビドラマの下町ロケットは、最初はタイトルの通りロケットにまつわる話でしたが、最近では農業の将来に資する無人ロボットの話にまで広がっています。現実にはこれはもう少し先の話かと思えば、すでに自動運転農機が市場に投入されていることを知って驚きました。

 人手不足が懸念される建設業界でもITを活用した業務効率化への取組みが進んでおり、最近は建設現場でドローンを利用していても驚かなくなってきました。建設分野ではドローンを使ってデータを得たからといってもそれをまとめただけでは研究論文発表はもう出来なくなってきていると昨年ある先生から聞きました。それは高性能のドローンでさえ手に届くくらいの価格レベルになり、多くの人がドローンを使うようになっていきているからとのこと。たしかに個人で使っている方もいらっしゃるようですし、世界ではドローン配達の機運も高まっていますからね。

 農業に限らず建設業でもロボット建機を使った省力化は進められていて、これは私たちの助けになることでしょう。ロボットが非常に進化した場合には、人手不足から人余りに変わる懸念がありますが、人間にしかできないことを行ってロボットと共存すべきとも考えられます。ただ、その辺のバランスをとるのは簡単ではないかもしれません。IT省力化の波の高さが程よいものならありがたいと思いつつ、予想より高いと困るので背伸びをする準備もしておかねばと思っています。

 建設コンサルタントの一員として、日頃の業務で便利な計算ツールや評価シートなどを作ることがありますが、これらもいつか高い波が来て不要になるかもしれないと思っています。充実した設計機能を備えた解析ソフトがあたり前になってくるとやはり省力化につながります。それでも人の知識や経験が活かされる部分はありますし、また新たな活躍の場への移行につながることもありましょう。時代の波にうまく乗っていきたいものです。
(証)

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