都心に勤務していても外に出ればセミの声が騒がしい季節になり、そろそろ少し静かにしてくれと感じている方も多いと思われます。セミが成虫で生存するのは2週間程度ですが、昆虫マニアの作家Kさんの随筆では「セミは短命だが、短命だから鳴きわめくのか、鳴きわめくから短命なのかわかったものではない」とあります。全く同感です。

セミが羽化するのは夕暮れですが、観測定点では昼でも薄暗い木陰が多いので、日中でもこのドラマチックな瞬間を見るチャンスが結構あります。上はニイニイゼミ、下はアブラゼミです。羽化の後、蛹は木の幹や葉に残りますが、これが「セミの抜け殻」と言われるものです。