テニスの全豪オープンで大坂なおみ選手が見事優勝しました。先にマッチポイントを取られた試合ですら想定内という感じで、完璧な女王のプレー、正に横綱相撲でした。 このトーナメントの3回戦で、大坂選手にチョウが近づいてきて顔や足に止まるというハプニングがありました。

このチョウについてチョウマニアの筆者はさっそく調べてみましたが、タテハチョウ科の　heteronympha merope　という名のチョウのメスのようです。

オーストラリア固有の種で、同じものは我が国にいませんが、近縁の種類はいます。ヒメアカタテハというチョウです。色合いはそっくりで、飛翔していたら区別がつかないと思われます。

このチョウは、早春に出現することから成虫で越冬すると考えられていました。ところが越冬する種は前年の秋から半年以上生きているため、春に出てくる時には翅がボロボロになっているのが普通なのに対して、これは羽化したばかりのような美しい姿で出て来るのです（尚、写真は夏に撮影したもの）。そのため、越冬していないのではないか、という意見が出てきて現在研究中のようです。また、南極大陸を除く世界中で生息していて、分布の広さではこのチョウが世界一ではないか、と言われています。